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2006年11月 アーカイブ

2006年11月07日

カレー

【成分】
不明(クルクミン?)

【疾患】
高齢者の認知機能低下

【エビデンス】
アジアの非痴呆高齢者60-93歳1010例を対象に、認知機能と
カレーの食嗜好との関連を調査。カレーを月に1度以上食べる群
(43%相当)は食べない群(16%相当)と比較して認知機能を評価
するMMSE検査のスコアが有意に高かった。カレーの香辛料
ウコン(ターメリック)の成分クルクミンは実験レベルで、痴呆予防
の関係が示唆されているが、本研究からはその関係は不明。
加齢はカレーで華麗(エレガント)に予防できる?

【出典】
Curry consumption and cognitive function in the elderly.
           Am J Epidemiol. 2006 Nov 1;164(9):898-906.

2006年11月29日

ファーマコゲノミクス Pharmacogenomics

(ファーマコジェネティックス Pharmacogenetics)

医薬品の効き目や副作用の起こり易さは個人の体質によって異なります。
医薬品を個人の体質に合わせてオーダーメイド(オーダーメード)・テーラーメイド(テーラーメード)で処方することが今後必須と成ってきます。
ファーマコゲノミクスとは個人のDNAタイプによって判別する手法です。
米国食品医薬品局のガイダンスの動きを背景に欧米では常識化しつつありますが、日本企業も始動し始めました。
今後個人の薬に対する応答性を予測するためのバイオマーカーや遺伝子判別キットの開発が活発化されます。
まさに、個の医療への扉が開かれつつあります。

SNP Single Nucleotide Polymorphisms

生活習慣病などの疾患発症のし易さの個人差、疾患の重さや予後の個人差、複数の疾患を重ねもつか否かの個人差、治療効果の個人差など、さまざまな個人差があります。
これは遺伝子レベルでの多様性とそれらと環境因子との相互作用によってもたらされるものです。
遺伝子の多様性、すなわち遺伝子多型性多型性が一塩基置換多型性 (single nucleotide polymorphisms, SNPs,スニップ) です。
これは数百bpに一つという、高頻度に認められ、遺伝子機能の質的・量的な差異に結びついています。
特に、遺伝子発現調節にかかわるregulatory SNP (rSNP)が個人差を計る上で最も注目されています。SNPは、一生涯変わらず、安定して判定できるもっとも優れたバイオマーカーとして期待されています。

ゲノム創薬 Genome-based Drug Discovery

個々人のゲノム情報を活用して医薬品を論理的・効率的に作り出すことをゲノム創薬と言います。
ゲノムの解読が進むにつれて、数多くの疾患、癌や糖尿病、高血圧などに遺伝子が関連していることが明らかになってきました。
これまでは、病気の原因や薬物応答の個人差の原因となる遺伝子をみつけることに重点が置かれてきました。
これからは、個人の遺伝子の差に着目して、その人にとってより効果が高く、副作用の少ない医薬品をゲノム創薬によって生み出されることが大変期待されています。
これをオーダーメイド創薬あるいはテーラーメイド創薬といいます。

バイオマーカー Biomarker

生体内の変化を定量的あるいは定性的に計るための指標(マーカー)です。
例えば、肝機能の指標となる血清中のGPT、GOTなど健康診断で検査される血液や尿などに含まれる微量成分がその例です。
バイオマーカーを調べることで、特定の疾病や体の状態、あるいは太り易さ、薬への応答性の違い、病気の予後などを判定でき、新薬の評価や開発にも有用となります。
これまでは、生化学的なバイオマーカーが中心でしたが、近年の科学技術の進歩は、今まで困難だった新たなバイオマーカーの発見を可能にしています。
ゲノム解析技術の進歩が、SNPをバイオマーカーとして活用可能なものとしつつあります。

EG法 Express Genotyping Method

ハプロファーマの基盤技術。遺伝子応答に関わるSNPを網羅的に抽出する技術。
従来のSNP解析技術とは異なり、少ないサンプル数で高感度、高効率でバイオマーカーSNPを探索できる。
医薬品・食品の探索から化合物の絞込み、市販後の臨床評価にいたるまで幅広く利用できる。

テーラーメイド医療 Tailor-made healthcare

遺伝子レベルでの個人の体質の違いを把握したうえで行う予防や治療。
テーラーメイド(tailor-made)とは、「個々の体に合うように仕立てられた」ことに由来します。
従来の医療は、万人向けに同じ薬を疾患の種類や程度に応じて処方てきました。
人によっては薬の効き目や副作用の出やすさに違いがありました。
ヒトゲノム(人間の全遺伝子情報)の研究が急速に進むにつれ、個人の遺伝情報の違いからその人の体質を予測して、最も適切な治療を行うことが今後の医療の主流となってゆきます。
テーラーメイド医療により、より安全に、副作用が少なく、効果の高い治療が可能になり医療費が効率的に使用されます。また、個人の遺伝情報の違いに基づくバイオマーカーを調べることで、病気になりやすい体質を事前に把握し、高血圧や糖尿病などの生活習慣病などの予防や早期治療を行うことが可能になります。
個人の遺伝情報をその特徴ごとに分類したり、どの遺伝子が疾患と関わっているか、遺伝子の働きを特定したりすることについては、すでに欧米大手製薬企業を中心にがその研究にしのぎを削っている状況です。

トキシコゲノミクス Toxicogenomics

開発中の新規医薬品の有効性/安全性を臨床試験に入る前に正確に予測出来ると、従来の動物実験を減らすことができ、速く、確実に低コストで医薬品の研究開発を進めることが可能となります。
ヒトのゲノム情報を用いてそのような医薬品の応答性に関する研究を進める手法が、開発医薬品を絞り込む際の手法として主流となっております。
ゲノム解析により、副作用を予測するトキシコゲノミクスの手法が進歩すれば、製薬企業にとっては医薬品の開発リスクが減り、研究開発の成功確立が格段に向上します。また、投与後の副作用が低減できます。

バイオバンク Biobank

医薬品の効果や副作用などと遺伝子型との関係を統計学的に解析するために必要な、臨床試料の収集と、匿名化の上保管管理するための体制。
実際には倫理的科学的観点からの妥当性、個人情報保護体制などが審査され承認された上で実施される。
基本的には、参加協力者に対する説明と同意に基づいて自由意志の下で行われる。
すでに国内では2003年から「オーダーメード医療実現化プロジェクト」で30万人のバイオバンク構築が進められており、英国でも50万人規模のバンク構築が開始される。
また、欧米の製薬企業では臨床試験でバイオバンク作りを進め、将来の有害事象発生時に、その原因を明らかにしたり、それを予防するためのバイオマーカーの探索研究に利用される。

ハプロタイプ Haplotype

生物の単一の染色体上の遺伝的な並び(DNA配列)のことである。
二倍体生物では、各遺伝子座位にある対立遺伝子のいずれか一方の並びを指す。つまり片親由来の遺伝子の並びがハプロタイプである。
また、同一染色体上で遺伝的に連鎖している多型(SNPsなど)の組合せについてもハプロタイプという呼称が用いられる。
ハプロタイプ情報は疾病や薬剤応答性の遺伝的な要因を調べるのに有用であり、現在、ハプロタイプ情報蓄積のための国際プロジェクト「International HapMap Project」が進行中である。

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