
バイオマーカー・SNPはハプロファーマ > 会社新着情報 > 「ゲノム創薬フォーラム」主催の「キーテクノロジー2007」で講演
日本におけるゲノム創薬の研究の推進と発展を図るため、産官学の各分野の研究者の研鑽と親睦を深めることを主な目的とする「ゲノム創薬フォーラム」主催の「キーテクノロジー2007」が平成19年9月10日、東京国際フォーラムで開催され、「画期的技術EG(発現ジェノタイピング)法をもちいた新しい医薬品研究開発への展望」を講演しました。
(講演内容)
新規医薬品の臨床開発において問題となるのが、安全性、有効性の個人差である。副作用発現の頻度と程度には化合物毎に個人差がある。開発化合物のヒトに対するToxicityあるいはEfficacyの個人差を特定のバイオマーカーを用いて予測することは今後より重要となってくる。これらの予測に基づき臨床試験のデザインを組むことが可能となれば、医薬品の開発における成功確率ならびに有効性安全性、信頼性が格段に向上するからである。したがって、製薬会社において最も重要な基盤技術の一つは、化合物に対する応答性・感受性の個人差を峻別可能なバイオマーカーを効率的に探索評価するための技術である。
特に薬剤投与前診断を念頭に置くと、診断精度や再現性、コスト、簡便性などの実用的観点から、血液など簡便に採取できる臨床検体を用いた体外診断薬への期待度は高い。実際に、米国の臨床試験においては、被験者のDNAバンキングが一般化しつつある。遺伝子マーカーの効率的な探索同定技術としては、DNAチップやビーズアレイなどを用いた網羅的な遺伝子発現量解析、あるいはSNPタイピング解析が挙げられる。これまで、少数の臨床サンプルでも顕著に検出できる影響度の大きいもの、あるいは大きな数の臨床サンプルを用いて統計学的に有意差が得られるものについては探索同定に到る成功事例がいくつかある。
ところが、実際の現場においては、いかにして初期段階で薬剤応答の指標となるバイオマーカーを早く選定できるかということが大きな課題となってくる。DNAバンキングの数がある程度集まらない限り解析に着手できないこれまでの手法では、その適用範囲は限られてくる。できればin vitro、ex vivoのデータで、より臨床での予見性の高いバイオマーカー候補を漏れなく同定し、少ない数の臨床サンプルで評価することが望まれる。
このような課題をブレイクスルーする技術として当社では、EG(エクスプレス・ジェノタイピング)法という独自の手法を製薬企業に個別に提案している。これは、遺伝子発現変動に影響するレギュレタリー(制御)SNPsをゲノム網羅的にスクリーニングし、データベース化するウェットとドライ技術を組み合わせた新しい手法である。異なる個人由来のヒト細胞に対して、対象化合物の曝露による遺伝子発現変動への影響度、その感受性に関与する遺伝子型の違いを解析しデータベース化する。戦略上、その技術内容の詳細な開示は企業への個別の提案時に限定しているが、当技術の従来法と比較した際の優位性や今後のゲノム創薬における展望について紹介する。また、当社が産学連携で展開する沖縄コホートを用いた新たな生活習慣病・長寿関連研究に関しても紹介する。


